五感を研ぎ澄ます
「花のいい香りがする」「新緑がきれい」「波の音が心地いい」「肌触りの良さにうっとりする」。日々の小さな変化を五感できちんと感じ取って、楽しんだり、表現できたりする人って、素敵だと思いませんか?心に余裕をもって丁寧に暮らしている様子がうかがえます。
私たちに備わっている五感(視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚)は、身の回りの様々な情報や危険を感知するセンサーの役割を果たしています。五感を研ぎ澄ますことで、大きなトラブルになる前に回避することができたり、感受性が豊かになって想像力や表現の幅が広がったり。また、香りに癒されたことでアロマに興味を持つ、おいしいものを食べてうれしくなるなど、新たな発見や喜びにもつながり、日々をより楽しく健やかに過ごせるようになります。
ところが、現代人の多くは、五感が鈍っていると言われています。
五感は、脳と密接なつながりがあり、脳が疲れると五感が鈍くなり、逆に五感が鈍ると脳の疲れにも影響するようです。
特にネットやSNSなどの普及によって様々な情報にあふれ、目まぐるしく変化する今、脳はたくさんの刺激や情報を処理するために働き続けて疲れ切っています。私たちは知らないうちに五感が鈍感になっているのかもしれません。
この変化の激しい中で、しなやかに、そして自分らしく楽しんで生きるためには、脳をいたわって、五感をきちんと働かすことが大切です。
情報に振り回されず、自分自身の心、身体、肌とじっくり向き合ってみましょう。本当に必要なものが見えてきます。そして、丁寧に暮らすことで五感が磨かれ、日々の幸福感が高まり、心身ともに健康で美しい自分へと導いてくれることでしょう。